福島原発で水素爆発と判断理由東電 『保安院が言っているから』

東京電力のテレビ会議映像で、福島原発の爆発理由を判断する場面があります。水素爆発と発表した理由は、保安院が言ったから。ただ、それだけで科学的根拠も何もありません。



動画




福島原発事故 原因は東電の現金不足 2012/10/06

上記リンク先は、下記動画の~1:55まで。
以下、続き。


海水注入が必要

ナレーション
「第一原発では、すでに1号機は爆発。2号機でも原子炉を冷やすため、海水を注入する必要に迫られていた。しかし、内部が錆び、廃炉になる可能性があるため、東京電力にとっては最後の手段と言えた。」


本店会見では海水注入を最優先と説明


記者「苦渋の決断と言うことでしょうか」

東電 小森明生常務(当時)「とにかく安全を。今できることをやるということで。そちら(海水注入)を最優先という判断」

原子炉の材料がダメになるのでもったいない

ナレーション
「東電幹部は、あくまで海水注入を優先し、海水注入をためらう事はないとしていた。たが、実際は」

本店「本店から差し出がましいんですけど。2号(機)のですね。海水からいきなりやるように、聞こえてきていて」

吉田所長「海水からやりますよ」

本店「いきなり海水ってというのは、そのまま材料が腐っちゃったりして、もったいないので。なるべく粘って真水(の確保)を待つという選択肢もあるというように理解していいでしょうか

吉田所長「えっ理解してはいけなくて。今から真水(注入)というのはないんです。時間がも遅れます。また。言いたいのは、真水でやっといた方が要するに塩にやられないから、後で(原子炉)が使えるということでしょ」 

本店「はい。そういうことです。」 

ナレーション
「この後に及んでも第一原発を再び使おうと考えていた東電本店。これに対して、吉田所長は」

吉田所長「圧倒的に(冷却水が)多量必要な時にやっぱり真水にこだわっていると、えらい大変なんですよ。」

本店「はい」 

吉田所長「この状況で行けば海水でいかざるを得ないと考えている

海水注入はもったいない

ナレーション
「それでも諦めきれないのか。東電本店側は一時間後にも」

1時間後 

本店「(海水注水は)いかにも勿体ないなという感じがするんですけどもね。」 

吉田所長「今から水源切り替えてたら、それこそ時間がいくらあっても足りないということ」 

保安院が言ったから水素爆発


ナレーション
「他にもビデオによって浮き彫りになった姿があった」

報道番組
「もう一つニュースが入りました。福島第一原発の3号機で先ほど午前11時1分水素爆発が発生しました」

ナレーション
「3月14日3号機が爆発した直後。東電本店内では」

東電「本日11時1分に3号機原子炉建屋で再度大きな。これは大きな再度はいらないですね。大きな音が発生し、3号機で発生しました」

ナレーション
「1号機に続く建屋の爆発。広報部には、どういう言葉で表現するのか。迫られていた。」

東電 高橋明男フェロー「要はさ。1号機(の爆発)を3号機に変えただけってんでしょ。それで水素爆発かどうかわからないけれど国がなんか、保安院が水素爆発と言っているから。もういいんじゃないのこの水素爆発で

東電本店「可能性がということで」


保安院と歩調をあわすために水素爆発

東電 小森明夫 常務「保安院がさ。さっきテレビで水素爆発と言っていたけど、もういいんじゃないのこの水素爆発

東電 高橋明男フェロー「て、保安院のやつは言っていたけど、歩調を合わしたほうがいいと思うよ」

東電本店「じゃあ、水素爆発にだけ絞ってよろしいですか」

ナレーション
「最後は清水社長(当時)が後押しした」

東電 清水正孝社長「はい。いいです。これでいいから。もうスピード」

東電本店 「ゴーサインです」

東電 清水正孝社長「スピード勝負」

水素爆発と発表

ナレーション
「実際、この直後に開いた会見では」

東電 吉田薫 広報部長「実際にどこが爆発をしたかということについては、確認しておりますので。確認が出来次第、速やかにご報告申し上げます。また、この爆発。水素爆発ということでございます

ナレーション
「事故当時の混乱ぶりなど。映像から初めて分かった事実も多い。政府事故調や国会事故調も、最終報告書を既にまとめているが。何を教訓として学び、今後に生かすのか。例えば国会事故調は、国会に新たな調査委員会を作るよう求めているが、国会には具体的な動きはない」

福島原発事故 原因は東電の現金不足 2012/10/06

この前の文字起こしについては、上記リンクをご参照。

東電が、水素爆発と発表した理由に科学的根拠は何もないことが分かると思います。
ビデオ会議の映像と音声を出し渋り続けたのは、こういったものがあるからなのでしょうね。

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1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...


今では、この部分の録画を私達も見ることができます
(2012年10月5日追加公開分に含まれています)。

http://www.youtube.com/watch?v=WyZDHnstm-k#t=15s

[元ファイル]
http://tepco.webcdn.stream.ne.jp/www11/tepco/download/tv125.zip ( 0:15 ~ )
(東電HP http://photo.tepco.co.jp/date/2012/201210-j/121005-01j.html の中の 本37-6 )

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